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   8年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!

   ハ マ る 仕 掛 け を 作 る !

   第26回 「メイキング・オリジナリティ(2)」

   2004/10/11(mon) release

   配信元:ゲームのしくみ研究委員会
   http://www.n2gdl.net

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 もくじ

1・ごあいさつ
2・メイキング・オリジナリティ(2)
3・編集後記
4・おすすめの本

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■1・ごあいさつ
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 新しく登録して頂いた方、はじめまして。
 すでに購読していただいている方、おひさしぶりです。

 ゲームのしくみ研究委員会、委員長の新田です。

 このメルマガはゲーム業界8年目の私が、

・これからゲーム業界に入ろうとしている人
・ゲーム業界に入ってまだ日が浅い人
・人をハマらせるもの作りに興味のあるあなた

に向けて、情報発信することを目的として発行しています。

 また、ムーブメントつながりでビジネスモデル構築やマーケティング理論、
心理学、NLPなどにも非常に興味がありますので、これらの
「人をハマらせる」技術も、あわせて発信していきたいと思います。

 どうぞ宜しくお願いします!

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■2・メイキング・オリジナリティ(2)
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 ゲームのしくみの新田です。

 すごい台風でしたねー。22号。
 といっても、これを書いている最中はまだ暴風雨の最中ですが。

 台風のニュースでよく見るのは、「台風で吹き飛ばされないように屋根を補
修していたら強風で落ちて怪我をした」という事故。

 いつも思うのですが、予防措置は台風が来る前にあらかじめ済ませておかな
いと危険ですね…。

 ゲームも作る前にいろいろ考えておかないと、アルファとかベータという台
風が来たときに吹っ飛ばされて怪我をします。

 そういえば前回作ったゲームはアルファ版で「敵」の存在の重要性を思い知
らされたなあ…。


●全体をズバ抜けて面白くする要素

 ゲーム全体をズバ抜けて面白くする要素が必要だ! と前回書きました。

 では、ズバ抜けて面白くする要素とは、どんな要素なのでしょうか?


 …これをズバッと言えたら苦労はしないわけですが(笑)。


 言えるのは「ゲーム全体でどういう衝撃をプレイヤーに与えるのか?」とい
う問いから始まって、そのために必要な要素を用意する、ということです。


 今回は、本当はレポートにまとめようと思っていた大事なネタなんですが、
それをちょっとだけ紹介しようと思います。


●「哲学効果」

 映画「マトリックス」は非常に革新的な映画でしたが、実は昔からあったS
Fのネタである「培養液の中の脳」を基本にして、それに電脳ネットワークの
世界を組み合わせたストーリーでした。

 さらにエッセンスとして童話の「不思議の国のアリス」や聖書の世界観や成
功哲学を取り入れ、とにかくいいとこ取りを極めた作品であったと言えるでしょ
う。

 監督のウォシャウスキー兄弟は「元ネタを調べ始めたら死ぬまで終わらない
ね」と言っています。


 いいとこどりの多い映画「マトリックス」でしたが、実はひとつ、非常に新
しい、オリジナリティのある部分を持っていました。

 それはどんな部分かと言うと…。


 「マトリックス」は、監督が今までの作家活動で蓄積してきた膨大な知識・
情報の集大成であり、その組み合わせも膨大な数になります。

 その混沌とした組み合わせの大海の中で、監督は非常にスマートな(知的な)
組み合わせを選び、「現実と虚構の境界はどこにあるのか?」という、哲学的
な命題を中心に据えました。

 そしてこの概念は観客に「もしかしたら、自分もマトリックスの中にいるの
かもしれない」という拭いきれない可能性を感じさせ、映画を見終えたあとも
現実生活にこの感覚を残しました。


 「マトリックス」は、現実世界における新しい概念を観客に提供したのです。


 このように映画館で終わってしまう物語ではなく、「現実での考え方に影響
を及ぼす」概念を持つ作品は、ヒットに繋がりやすい。

 こういった影響は、生と死、善と悪、現実と虚構といった、哲学的命題から
与えられることが多いので、


「哲学効果」


と呼ぶことにしています。

 ゲームでも、「哲学効果」を実現したものはあります。

 「オウガバトル」は、善悪の概念を揺らがせる物語が「哲学効果」を持って
いました。選択肢を選ぶ段階になって、プレイヤーは自分の善悪の観念に迷い
ながらも、どちらかを選択することになります。


 「哲学効果」には、レベルがあります。

 マトリックスがほかの哲学効果のある作品と比べて、なぜあれほど爆発的に
ヒットしたのか? というと…。

、私の見解では「哲学効果」のレベルが非常に高かったからです。

 ではどうすれば「哲学効果」のレベルが上がるのでしょうか?

(続く)

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■3・編集後記
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 私はトム・クルーズファンなのですが、10/30から上映される「コラテラル」
必ず見に行きますよ!

 監督がマイケル・マン監督なのも素晴らしい組み合わせ。

 こういうところでも組み合わせの妙味が見れるんじゃないかと思っています。

 先行で10/23から上映されるそうなので、こっちに行こうかと思ってます。


 それではまた次回!

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■4・おすすめの本
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今週はなし。

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