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■これをヒントにゲームを作れ!! 文章本

 次は文章の書き方についてです。
 プランナーやゲームデザイナー、それからシナリオライターなど、文章を書くことを
なりわいとしている人にとって、「よい文章の書き方」の勉強は欠かせません。
 特にプランナーは、企画書で「おお、これはいけそうだ!」と大勢に思わせる技術が必要です。

 企画書の書き方についてのいい書籍は別の機会に紹介しますが、
まずは基本的な文章の書き方。
 私が「おお、これは参考になる!」「これなら面白い文章が書けそうだ!」と感じた
オススメの本を以下に紹介します。

「本当の学力」は作文で劇的に伸びる
お薦め度:
1日で偏差値が42から70になった高校生が誕生! しかも、短期間で国語はいうに及ばず、すべての教科で成績がアップした子が続出! にわかには信じられないかもしれませんが、正真正銘の事実です。実際、この驚異的な実績の噂を聞きつけ、著者のもとには、子どもの学力アップを切に願う親はもちろん、学校や塾の先生からも入塾の希望が殺到しています(amazonより)。

 「急に面白い文章を書くようになりましたね。勉強しました?」

 私はこの「『「本当の学力は作文で劇的に伸びる」を読んで、
「なんてことだ! 今まで頭を悩ませていた文章を書くことって、こんなに簡単なのか!?」と驚き、
さっそく書類やサイトの記事に反映ししました。

 そしたら、いきなり冒頭のセリフを言われたんですよ。

 それだけ即効性のある「文章が面白くなる方法」が、この本には書かれています。
 騙されたと思って買ってみてください。
 その日からあなたの文章力は格段に上がるはずです。  


人の心を動かす文章術
お薦め度:★★★
 この本には「書き出しで読み手をひきつける」「リアリティを作り出す」など、いい文章を書くための技術が
わかりやすく網羅されています。
 「『「本当の学力』は作文で劇的に伸びる」で文章の書き方の要点を押さえたら、次に
この本でテクニックを補強していく、という形で勉強していくといいと思います。


ゲームシナリオ作法
お薦め度:★★★
ゲームプランナー必携。コンピュータゲームの製作に携わるすべての人に読んでほしい一冊。本書は、RPGコンピュータ・ゲームのシナリオを書こうとする人に、どのように頭の中を動かしたらよいシナリオが書けるようになるか、お話ししようとするものです。(amazonより)

 ゲームシナリオに特化した本はあまりありませんね。
 特にRPGなどは、シナリオの書き方をプロジェクトの進行に合わせていかないと
他の作業に影響が出てくる部分でもあります。
 そういう意味で、この本はゲームシナリオを書く人にぜひオススメしたいですね。

シナリオの基礎技術
お薦め度:★★★
 この本はけっこう昔に出版された本ですが、シナリオの基本的な構成の仕方を、懇切丁寧に、ほんとうに
細かく説明しています。
 「どうしても知っておかねばならない基礎技術」という項目が4章にわたって書かれています。
 この項目だけで本の半分以上を占めています。
 古典的なシナリオの基礎技術は、この本一冊あれば十分でしょう。

映画 テレビ シナリオの技術
お薦め度:★★★
 この本はシナリオを映像に落とす(脚色する)ときの技術に特化した内容になっています。
 
シナリオの基礎技術」とセットで買うといいと思います。

 技術的な内容と言っても、やはりシナリオというものは人間を主題にして書くことが多いものですから、
人物への魅力のつけかた、カタルシスの解放、人間の二面性など、人を分析した上で成り立つ技術が
並んでいます。
経験の長いプロのシナリオライターが、どういう視点で物語を考えているか、それが分かるところも面白いです。

儲けを生みだす表現力の魔法―感動は設計できる
お薦め度:★★★
 「感動は設計できる!」。クリエイターとしては非常に興味を引く言葉ではないでしょうか。
 ゲームでも映画でも小説でも、この「感動」を作り出すのにどれだけ苦労することか。
 この「感動」さえあれば、その物語は成功したようなものです。

 この本にはその「感動」を生み出すためのシンプルな方法が、実例を交えて説明されています。
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■これをヒントにゲームを作れ!! ゲーム本
 今回の特集では、選りすぐりお薦めの資料を紹介します。
 まずはゲーム開発に興味のある人なら、誰でも知っているであろう書籍から。

ゲームクリエーターズバイブル
お薦め度:★★★★★
 少し高めの本だが、内容はそれに見合った密度。
 この本は翻訳本だけに、文章量の多さが分かりづらさに繋がっている。簡潔な説明が欲しかった。それでも、海外のゲーム開発事情が読み取れて非常に面白い。開発会社のいくつかが心理学者を招いて、ゲームデザインの研究に参加させているというくだりはちょっと驚いた。

 Pert 1考慮すべきゲームデザインの基本要素がほとんど網羅され説明されている。
 1つのアイデアがどれだけの工程とプレビューを経てプロトタイプに行き着くかの、基本的なチェック項目が分かる。

 pert 2はチームの管理と構成で、クエイクやスタークラフトなど、成功した開発体制のケーススタディが載っているのが面白い。人員の割り当てからスケジュール管理、情報伝達の仕方、ゲームの評価まで、ここでもまたゲーム開発の手順が網羅されている。

 pert 3はゲームのアーキテクチャ(構造設計)の説明で、プログラマよりの内容となっている。ゲーム開発という仕事が会社の仕事として維持・管理されるには、技術面の保守と資産化、ナレッジ(知的資産)のマニュアル化が必要であり、それについて延々と書かれている。ここまで面倒見のいい書籍も珍しい。
 そしてコンピュータ・ゲームが当たり前のようにプログラムと密接に関係していることを述べている。
 この本はプログラマ、ゲームデザイナー、ディレクター、プロデューサーが持てば、仕事の進め方の参考マニュアルとして非常に役立つだろう。

新ゲームデザイン―TVゲーム制作のための発想法
お薦め度:★★
 −「ゲームデザインはアイデアの緻密な集合体なのです」

 冒頭の田尻氏の言葉が示すように、この本は非常に内容の濃い、テクニカルな分析の蓄積が書かれている。
 ゲーム樹系図の概念もこの本で一般的になったと言っていいだろう。

 ポケモンを出した直後に書かれた本で、この本が出た当時はまだポケモンはブレイクしていなかった。
 これはブレイク前のクリエイターがいかに考え、なにに焦点を合わせてモノを考えゲームを作っていたのか? という点で、非常に興味深い内容になっている。
 ゲームの本質論から始まって現場の制作論、そしてヒットゲームの分析と続く、ゲームデザイナーなら必携の一冊。

ゲームデザイン誇大妄想狂
お薦め度:★★★
 この本で特に注目したいのは、「ゲームとモンタージュ」という章だ。
 著者はゲームのワンパターンな展開を避けるためには2つの方法があるという。1つは膨大なデータを作り、イベントやステージをてんこもりにすること。

 もう1つは、「データを作るプログラムを作る」こと。
 この「データを作るプログラムを作る」は、明らかにレバレッジを生むゲームデザインの方法だ。
 ただし著者は、この方法でもワンパターンな展開は生まれるとし、たとえそうであっても、結末までの過程が毎回変わりつつ、いつも新鮮な驚きを持って遊べるゲームを作ったほうがよいとしている。

 単純に「データを作るプログラムを作る」だけではだめで、その作られたデータをいかにインパクトのあるものにするかという、生成されたデータの面白さのクオリティを高める必要がある、ということだ。

 またほかにも、バラバラな映像を組み合わせれば、シーンの順番が変わっただけでまったく別な物語になるという映像モンタージュの可能性や、パーツの組み合わせでキャラクタを作る手法など、モンタージュをゲームシステムに応用するという試みに集中している。
 自動生成の手法はゲームデザインのレバレッジと大きく関係しており、とても興味深い。
 当委員会でも、この分野のゲームシステムを磨けば「小さなコストで大きな効果」を狙えるゲームが誕生するだろうと確信している。

ネットワークゲームデザイナーズメソッド
お薦め度:★★★
 ネットワークゲームを主題に置いたゲームデザイン本。
 i - mode のゲームから始まって、ウルティマオンラインやPSOなどのMMO(Massively Multi Online)RPGのゲームデザインにまで触れている。
 ただし内容はゲームデザインから企画書の書き方、プレゼンテーションの仕方、データの書き方、レベルデザイン(難易度デザイン)までと浅く広く網羅した内容になっている。
 ゲームの仕事を全体から俯瞰したい人にオススメ。

テレビゲームの神々―RPGを創った男たちの理想と夢
お薦め度:★★★★
『任天堂ファミリーコンピュータの基礎を築いた宮本茂。
「ドラゴンクエスト」をつくった堀井雄二・中村光一。
「桃太郎伝説」で独自の道を切り開こうとするさくまあきら…。
テレビゲーム勃興期にRPGの世界を確立しようとした若者たちの理想と夢を描くノンフィクション。』

 注目すべきはやはり宮本茂氏のゲームデザインの手法に関する部分で、根底に流れる考え方が、ドンキーコング以前のおもちゃ開発でも垣間見ることができる。

スーパーヒットゲーム学
お薦め度:★★★★
『スーパーマリオブラザーズの宮本茂、バーチャファイターの鈴木裕…。「天才」ゲームクリエイター6人に、「鬼才」飯野賢治が聞く、ヒットゲームの「壷」。』

 その圧倒的な存在感でゲーム業界を席巻した飯野賢治氏が、ヒットクリエイターにインタビューした記録。
 ざっくばらんな口ぶりで普段は語られないような、ヒットメーカーの本音を引き出している。
 ここでも注目すべきは宮本氏の言葉で、スーパーマリオ開発前、ナムコに対して大きな信頼と尊敬の念を抱いていたことを語っている。
 「隠れキャラ旋風」のあの時代、その波に乗ってスーパーマリオを発明したいきさつを語る。
 マリオが大きくなるシステムは作りながら遊んでいるときに偶然生まれたものだった…など、意外な発言も。
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■これをヒントにゲームを作れ!! ビジネス本

 次は「これは!」と思われるビジネス書を紹介します。
 実際のところ、委員会役員はゲームクリエイター関係の本よりも、ビジネス書を読む方が多いんですよ。
 というのも、ビジネスは価値を創造し、人の感情を動かすものですが、テレビの中に価値を作り出し、
そこで感情を動かすという意味で、ゲームデザインも似て非なるものなのです。

 ここで中心になっているのは結局は「人」であり、すべてのメディアは人の感情をいかに動かすか、
どうやって動かすか? それに焦点を合わせ、集中することで成り立っています。

 ということで、まずは一部ですがおすすめのビジネス書です。
 人の感情を動かすコツが書かれた本を紹介します。

影響力の武器
お薦め度:★★★★★

この本ははじめて読んだとき「なんて危険な本なんだ!」と思わず叫んでしまった。
それほど、人に対して強力な影響を与える術がか書かれています。
「カチッ・サー」の法則。「カチッ」とカセットレコーダーを再生すれば、自動的に「サー」と流れるホワイト・ノイズ。
このイメージのように、人が自動的に動かざるを得ない法則があります。
 その代表的な法則が、8章に渡って書かれています。ボリュームのある内容です。

人生を変える80対20の法則
お薦め度:★★★★
「利益の80%は20%の顧客がもたらす」「成果の80%は20%の時間で得られる」―仕事はもちろん、人間関係、投資、家庭、レジャーなどにも応用自在な、成功と幸福を呼ぶ思考法。(amazonより)
80対20の法則はパレートの法則と呼ばれる経験法則。
成果の80%は、全体の20%の人間が出している。ゲームも同じこと。
最初のコンセプトという企画資料の20%の部分が、ゲームの面白さを方向付けてしまう。
そしてバランス調整という、全体の20%の時間が、ゲームの面白さを決定してしまう!
この法則を知り、成果をもたらす20%の部分に焦点を合わせることによって、
小さなコストで大きな成果を実現するヒントが得られるはずです。

口コミ伝染病―お客がお客を連れてくる実践プログラム
お薦め度:★★
この本では口コミ5つの間違った常識、お客がしゃべりたくなる7つの引き金、口コミの伝染プロセス、鍵となる6つの設定条件、口コミを伝染させ売り上げもアップする5つのステッププログラムをわかりやすく解説。「口コミ」をキーワードに、お客の話題になる会社づくり、営業販売戦略づくりをし、口コミを味方につけようというものである(amazonより)。

 いまや日本で一番のマーケッターとなった神田昌典さんの初期の著作です。
 神田さんのビジネス・セミナーはいま1回60万円以上するそうです。

 さて口コミで一番大事なことはなんでしょうか?
 それは「喋ってもらう」ことです。
 お客さん、もしくはゲームをプレイしたユーザーに、声を出して喋ってもらう。
 これ、非常に大事なことです。
 口コミは、喋ってもらうことから始まるんです。
 じゃあ、どうするかっていうと、「喋ってもらうようなしかけ」が必要なんですね。
 この本には「しゃべりたくなる感情の引き金」が7つに渡ってかかれており、
また「口コミ伝染プロセス」のカギとなる事柄が6つに渡って書かれています。
 そして口コミを生むステップが、いわゆる「じょうごビジネス」というモデルによって
紹介されています。
 この「じょうごビジネス」のモデルは、神田さんによってダイレクト・マーケティングの
概念とともに紹介され、コンサルティング業界で一気に広まりました。

 口コミ発生のプロセスはヒットゲームが必ず持っている構造ですから、
ゲームデザイナーとしては持っておきたい本ですね。

なぜあの商品は急に売れ出したのか―口コミ感染の法則
お薦め度:★★★
ある新製品が急激に売れたり、新刊書がブームを巻き起こしたりする原因に口コミがある。『ティッピング・ポイント』は、そのメカニズムを「感染」が劇的に広がる瞬間に着目して解き明かし、一躍注目を集めた作品である。本書はその新装版にあたる(amazonより)。

 この本では口コミを起こす原因となる人たちや、その行動のようすが書かれているのが印象的でした。
 手っ取り早く言えば、その人たちを真似することによって、非常に影響力のある人になれるわけです。

 それからあなたも知っている「セサミ・ストリート」。
 あの番組は膨大な実験を繰り返して、子供が飽きない番組をいかに作るかというテーマで
出来上がった、非常に緻密な計算で作られた番組だったのです。
 この本にはその実験の全貌が書かれています。
 飽きないようにする。
 これはテレビゲームの命題のひとつでもありますね。
 飽きないものには自然に多く触れることになるから、自動的に親近感が湧きます。
 これはヒットゲームを狙うヒントの1つですね。


ホイラーの法則―ステーキを売るなシズルを売れ!
お薦め度:★★★★★
モノを売るのではなく、お客が魅力を感じるものを売れ。それこそがセールスポイントだという、販売の核心をつき、全世界の経営者、セールスマンに共感を与えたホイラー氏の5つのセールス公式を紹介し、販売を成功させるコツを指導する(amazonより)。

ステーキを売る、というと、ビニールケースに包まれたものを思い浮かべますが、
それは全然魅力的じゃないわけです。
 「ああ、肉だね」。そんな感じですよね(笑)。
 それよりですよ。
 熱く焼かれたステーキが、ジュージューと肉汁をほとばしらせているさま、
それを想像してみてください!
 ほら、食べたくなりませんでしたか? これってすごく魅力的でしょう!

 ポテトを売るときも、ただ土のついたポテトを想像させるより、
調理されてホクホクと湯気をあげるポテトに、トロッと溶けたバターが乗っているさまを想像してもらうのです。
 いいですねえ、食べたいですねえ。

 これがホイラーのいう、ものを売るときの核心。
 シズルというのは、肉汁のことです。
 ぜひホイラーの法則を読んでみてください。
 魅力的とはどういうことなのか? それがわかります。
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■これをヒントにゲームを作れ!! プログラマ本

 次は、プログラマ編です。
 代表的なプログラマ本をピックアップしてみました。
 私委員長はプログラムから離れてちょっと経ちますが、プログラムを上達するコツは、
やはり基礎に飽きないことだと思います。

 インデントの取り方から、プロトタイピング用のコーディング、バグが出にくい書き方、
そしてリファクタリングなど、なにごとも基礎! 基礎! 基礎! じゃないかと思います。

 そして技術的なコーディングは「忍耐」「調査」そして「創造性」ではないでしょうか。
 コツコツと地道に、手順をひとつひとつ。調査は順番に。
 最後にヒラメキ! これはセンスもありますね。

 基礎については「プログラムの達人」も参考にどうぞ。

新C++言語入門 ビギナー編
C++言語実用マスターシリーズ

お薦め度:★★★
 初心者向けにお薦めなのが、林 晴比古さんの著作です。
 この方のシリーズは非常に分かりやすく、私委員長もたいへんお世話になりました。
私はX68kのアセンブラから入り、そのあとC言語に入ったのですが、ポインタ、構造体など初心者が
つまづきやすいところが非常にわかりやすく書かれており、
簡単に習得することができました。

今までお世話になった会社でも「あの人の本はほんとうに分かりやすいよね!」と同意見の人が多かったですね。
 これからプログラムを習得しようというビギナーにはおすすめです。
以下に必要であろうシリーズを挙げていきます。

新C++言語入門 シニア編〈上〉基本機能
C++言語実用マスターシリーズ

お薦め度:
★★★★
シニア編は上下2冊で、C++言語の仕様を詳細まで体系的に理解できるよう構成されている。文法の説明に加えて、なぜそうしなければならないのかも説明。リファレンスとしても活用できる。「上 基本機能」では、C++の基本的な機能を解説する(amazonより)。

新C++言語入門 シニア編〈下〉クラス機能
C++言語実用マスターシリーズ

お薦め度:★★★★
上下2冊で、C++の詳細を体系的に解説。歴史とともに相当な機能強化が行なわれたC++言語。その便利な機能を使いこなそう。基本的な機能をカバーする「上 基本機能」に対して、「下 クラス機能」ではクラスやテンプレートといった高度な機能を網羅する(amazonより)。

新Visual C++6.0入門 (ビギナー編)
VisualC++6.0実用マスターシリーズ (1)

お薦め度:★★★
Visual C++6.0の習得に必要と判断した基本機能について,極めて丁寧な解説を行っている。初心者はもちろん,これから仕事としてVisual C++をマスターしなければならない読者にとっての基幹入門書でもある。一般的なVisual C++の知識は,本書だけで十分習得できる構成である(amazonより)。

新Visual C++6.0入門 (シニア編)
Visual C++6.0実用マスターシリーズ (2)

お薦め度:★★★
新『シニア編』は,『ビギナー編』によって「基本用法」をマスターした読者が,次のステップとして「基本技法の習得」ができるように構成されている。多岐にわたる基本技法に丁寧な解説を加えるとともに,具体的なサンプルプログラムを用いて一層の理解が得られるように配慮している(amazonより)。

リファクタリング―プログラムの体質改善テクニック
Object Technology Series

お薦め度:★★★★★
リファクタリングの目的は,後からの機能追加や変更をしやすく改良することにある。どのように変更したらよいかという具体的な改良方法も,カタログという形式で網羅的に説明している。実は,これが本書の中心部分だ。カタログ形式なので,個々の改良方法は独立して読めるようになっている。また,リファクタリングに用いるため,変更の手順を細かく指定し,途中で確認しながら段階的に変更する方式を採用している。作業の中には,コンパイルとテストも含まれ,どの段階でテストすべきなのかも指示してある。用意された手順は,ミスによるバグ発生を防ぐようにと,周到に考えられたものだ。こうした修正手順を守っている限り,バグを生む可能性は低い(amazonより)。

 リファクタリングは、要するに処理のふるまいを変更することなくソースを整理する手法です。
 ゲームプログラムは特にそうなのですが、仕様変更などでソースが頻繁に書き換わります。
 そうなるといつも整理に気をつけていても、徐々にソースが複雑に入り組んできます。
 ソースが複雑になるほど、バグが出やすくなり、また修正するときも非常に苦労することになります。
 バグの出ないソースとは、単純にわかりやすいのが原則です。

 そのため、仕事の合間合間にリファクタリングの手法によってソースを整理し、合理的な形に直しながら
作業を進めていくのが効果的です。

Java言語で学ぶデザインパターン入門
お薦め度:★★★★★
プログラミングの経験を重ねていくと、やがて「よいコード」のパターンをつかんでいける。そのつど新しいコードを考えなくても、パターンを適用することで効率よくプログラムを作ることができるのだ。デザインパターンとはそのような経験的な要素を抽出したもので、効率の良いプログラミングをするためのテンプレートだ。再利用性の高い、メンテナンス性に優れたプログラムを作るための「型」であり、プログラムを設計する際に大きな助けとなる(amazonより)。

 C++言語に慣れてきたときに必修したいのが、デザインパターンです。
 ゲームプログラミングでは、コンポジットパターンやファクトリーパターンなどが有用なように思います。
 特にコンポジットパターンは、タスク管理の土台として使うと非常にスッキリしたソースコードが出来上がります。
 ほかにもシングルトンパターンの応用で、無駄の少ないメモリ管理を実装できたりと便利です。
 中級者へのステップとして、デザインパターンをぜひ習得しましょう。

ゲームプログラミングのための3Dグラフィックス数学
お薦め度:★★★★★
ゲームプログラマにとってプロフェッショナル品質の3Dエンジンを開発するために欠かせない数学的概念を解説する。ベクトル幾何や線形代数などの基本的な分野から、高度な3Dゲームプログラミングのトピックまで網羅(amazonより)。

 この本はちょっと高めですが、3Dプログラミングをする方には強く薦めます。
 これ一冊あれば3Dの基礎知識から応用まで押さえることができます。
 3Dエンジンは行列変換などの基礎的な部分よりも、アドバンスドな機能の実装こそが花です。
 それには幾何や線形代数などの基礎知識がしっかりしていないと難しい。
この本にはそういった知識の復習用のセクションがあり、けっこうしっかりと3Dのための数学固めができます。

ゲーム開発のための物理シミュレーション入門
―Physics for Game Developers

お薦め度:★★★
ゲームにおける物理シミュレーションは重要な要素の一つとなりつつある。コンピュータゲームの作成にあたって有用な物理学の知識と、ゲームへの応用方法を、ゲームプログラマ向けに具体的なコードを用いて解説(amazonより)。

 このあたりになるとすでにエキスパートプログラマが「趣味で」物理シミュレーションをゴリゴリと組んで遊ぶ
ための本になってきますが、コリジョン(当たり)判定やオブジェクトの重力に絡んだ処理を作るとき、
思いがけないところで役に立つ本です。
3Dゲームにおいてコリジョン処理は鬼門なので、ゴリゴリの3Dプログラマになりたい! という方は
押さえておきたい本です。

Game Programming Gems
お薦め度:★★★★
現役の(または未来の)Visual C/C++ のゲームプログラマーを対象に、40人を超える現在活躍中のゲーム・グルから集められた60以上ものプログラミングに関する知識を盛った1冊。プログラマーのみならず、自分でゲームを作成してみたい、あるいはゲームが動くしくみを知りたいという読者のために、本書は「芸術」ともいえる3-Dアニメーションが、プロの手によってどのように生み出されるのかに関する、実に興味をそそる情報を与えてくれる(amazonより)。

 この値段の高い本は、けっこうな方が持っているのではないでしょうか。
 海外のエキスパートプログラマの知識を凝縮した内容になっており、ほんとうに宝石のような本です。
 ただ、実際に仕事で使うかというと、よほど高度な処理を組む時以外は使わないような気もします(笑)。
 この本もゴリゴリにプログラムをマスターしたい! という豪気な人が、仕事以外の時に習得する
技術本だと思います。
 そうであっても、世界の一流のプログラマがいったいどういったプログラムを組んでいるのか?
 その世界を垣間見るのも面白いと思います。

Game Programming Gems 2 日本語版
お薦め度:★★★★
本書は、米国でベストセラーのGame Programming Gemsシリーズ第2巻の日本語版です。ゲームプロジェクトについてのさまざまなトピックを70に及ぶ新たな記事にまとめた理論と実践の本です。多数のエキスパート ゲーム プログラマが、実践的ソリューションやプログラミングの問題点だけでなく、プログラミングの作業時間や冗長なコーディングを削減する独創的な手法なども解説します。『Game Developer』誌の編集長であったMark DeLoura、そして各分野に長けた一流の編集担当者たちが手掛けた本書は、最新技術を結集したゲームエンジン開発に必要なトピックスをカバーしています。初掲載のオーディオ プログラミングの項も含めて6つの総合セクションから構成され、エキスパート開発者がすぐにでも活用できるテクニックと、初級から中級レベルのプログラマがスキルと専門知識を拡充できるテクニックを紹介しています。58名に及ぶ経験豊かなゲーム開発者の知恵と経験が凝縮された必読の参考書籍です(amazonより)。

 さてこれ以降は、超一流プログラマへの道を歩む人たち必携の本です。
 プログラムの世界はほんとうに深い世界で、一生かかってもすべての技術を網羅することはまずできません。
 ゲームプログラムのマスターを目指すなら、楽しみながら映像系の技術を着実に習得していくのが
いいと思います。
 以下は、英語版の Game Programming Gemsと、その関係本です。
 プログラミングに関してはアメリカの技術がやはり抜きんでているので、
いち早くその技術を手に入れたい方はやはり英語を読めるようになることが必要ですね。

Game Programming Gems 3 (Game Programming Gems Series 3)
Game Programming Gems 4 (Game Programming Gems Series, 4th Ed)
Gpu Gems: Programming Techniques, Tips and Tricks for Real-Time Graphics
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