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 ハマるしかけを作る! 8年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第74回 「リスクとリターン」 2005/09/20(tue)
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 ゲームのしくみの新田です。


 すみません、月曜にいろいろ取り込みごとがあって、メルマガの
発行が遅れてしまいました。m(__)m


 ところで、前回の「ある効果ってなんだってばよ!?」は、非常に
面白い回答が多かったです!

 みなさん非常にするどい!


 やはりメルマガは双方向に展開すると、切磋琢磨できていいですね!


 「あ、そういえばそのことメルマガに書いてなかった」というのが
けっこうあったんですよ。


 ということで、今回はその回答をヒントに考えてみました。

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■リスクとリターン
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 目の前にみかんが2つ置かれている。


 1つは腐ったみかん。

 もう1つはもぎたてのジューシーなみかん。


 あなたはどちらを食べますか?


 …もちろん、もぎたてのほうですよね?


 こういった当たり前の選択肢というのは、全然面白く
ありません。


 しかしこういうのはどうでしょう?


 目の前にみかんが2つ置かれている。


 1つは腐ったみかんの味がする、もぎたてのみかん。

 1つはもぎたてのみかんの味がする、腐ったみかん。


 あなたはどちらを食べますか?


 そうなんですよ。

 …これって迷いません?

 どちらにするか、友人と議論になりそうじゃないですか?


 「腐っててももぎたての味がするなら、腐ってるほうだろ」

 「いや、腐ってるんだから、おなかを壊すだろ!」

 「じゃあ腐った味のみかんを食べるのか? 吐くぞ!」

 「それはそれで胸くそが悪くなってしまうな…」

 「どっちも食べられないよ」

 「どっちか選ばないといけないんだよ」

 「やだよ」

 「やだいうな」

 「わかったよ、両方食べればいいんだろ!」

 「ヤケになるなよ!」


 …いや、最後のほうはどうでもいいんですが。


 昔、「究極の選択!」というのが流行ったの、覚えてる人いますか?


 あれってなぜ流行ったかというと、「葛藤」するからなんですね。

 「葛藤」する選択って、面白いんです。


 実はゲームも、こういった葛藤するシチュエーションがあると
面白いんです。


 「どうしよう…?」と考え、悩み、どうにか妥当性のある答えを
出して、そちらの行動を選択する。


 これってかなり面白いんです!


 私が象徴的だと思うのは、


「風来のシレン」のモンスターハウス


です。


 部屋の中には、よだれが出そうなくらいアイテムがたくさん
落ちている。
 このアイテムはかなり欲しい!


 しかし同時に、部屋の中にはモンスターが大量にいて、入ると
全員動き出す。
 これはかなりつらい。死ぬ。できることなら避けて通りたい。


 と、あの部屋にはリスクとリターンが同時に存在しているんですね。


 これって「葛藤」しますよね?


 プレイヤーは自分の持ち物を総ざらいして、モンスターハウスを
攻略できるかウンウン考えます。


 回復薬は足りるか、バクスイの巻物はないか、手持ちのアイテムを
組み合わせてなんとかできないか…。


 どうしてもあのアイテム群というリターンが欲しい。
 そのために今、どうリスクを越えるか?


 そう、攻略できる可能性を考えて「葛藤」するんです。


 「シレン」がゲームシステム的にこの葛藤を実現していますから、
あなたの作るゲームにも、この葛藤を組み込むことができそうですよね?


 例えばアクションゲームで…。

 例えばシミュレーションゲームで…。


 なにをリスク(危険)にして、なにをリターン(得)にできるか?


 その「状況」を考えてみましょう。


 プレイヤーにとって悩ましく面白いシーンが生まれるはずです。


(続く)

「なるほど」「よかった」の一言でもかまわないので、メルマガの感想文を書
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■編集後記
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 今回は前回までの「参加形式」をひとまず終わりにして、通常の
連載に戻しました。


 参加形式のも全然面倒ではないんですけども、アクセントとして
行なっていきたいなと思っています。


 ということでまた次回!

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ゲームのしくみ ラインナップ
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■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ
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■濃密TIPSレポート

■セコンド・メソッド

●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」
「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」
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●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」
「レベルデザインがゲームを制する!」
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●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」
「ゲームを盛り上げるための流れ」
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■エモーショナル・ゲームデザイン

●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「Don't think feel」
「考えるな、感じるんだ!」
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●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」
「プレイヤーになってほしい状態」
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■プランニング

●企画書の書き方「ゲームの面白さを確実に伝える方法」
「採用したい企画書」
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■セットパッケージ

 デベロッパーズセットを購入したシゲルさんより。

>印象に残ったのはズバリ全てです。どれもクオリティーが高く最高でした。


 現役のゲーム開発会社やゲーム専門学校にも買って頂いております!


 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。
 「高密度の気づきがある!」と好評です。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48.htm#setlist

●ゲームデザイナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論

●プランナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−

●デベロッパーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−
・プログラムの達人1〜3セット

 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48.htm#setlist


それぞれ単品でも購入できます。
詳しくはサイトにて。

http://www.n2gdl.net/

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