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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第102回「ゲームの目的の意味(2)」 2006/04/04(tue)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 どうもです。ゲームのしくみの新田です。


 ぶっちゃけてここで言うのは恥ずかしいのですが、
自分にプレッシャーをかける意味でもここで宣言します。


 「エモーショナル・ゲームデザイン」の最終目標として、


「1000万本ダウンロードされるゲームを作る!!」


ことを目標に決めました〜〜〜〜〜ッ!!


 「そんな無謀な!!」と思う人もいると思いますが、
目標は高く!! 設定したほうが、だめでもそれなりの結果が
残るものです。


 さっそくマインドマップにて、トップダウン、つまり目標から
どうゲームデザインすればそうなるか!? を考えて計画しています。


 1000万本は100万本とは次元が違いますから、作り方、
売り方も変わってきます。


 100万本は日本では発売日から一ヶ月以内で達成するゲームが
多いですが、1000万本は世界規模で半年〜1年以上かけて達成されます。


 世界規模で1000万本近く売れたというと、
「エイジ・オブ・エンパイア」シリーズ、「ディアブロ」シリーズ、
それから「GTA3」、「スタークラフト」、「カウンターストライク」
「DOOM」、「MYST」等でしょうか。

 コンシューマでは、「マリオ」、「ポケモン」でしょうか。

(ほかにもあったら教えてくださいね)


 もちろん、そんなに大きな規模のものは作れませんから、そこは
「工夫」します。


 目標を設定するだけで、どこにフォーカスを当てるかが変わってきますね。

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■ゲームの目的の意味(2)
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 ゲームの中での「目的」は、世界を救うとか、女王を救うとか、
ほとんどの場合はプレイヤーの世界(現実世界)と全然関連がないので、
ほとんどの場合モチベーションになりません。


 だから、刺激的な「体験」で引っ張って、「プレイ時間」で
ここで終わったらもったいないと思ってもらって、ハマってもらう。


 通常、このような一連の流れで、ゲームはクリアまで導かれます。



 ただし、ゲームにも強力な目標ができる場合が、実はあります。


●自分の能力が問われるとき

 最近、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」というゲーム(?)が
もてはやされましたよね。

 続編も出て、すごい勢いで売れています。


 まったく、ゲームというのはどういうものが流行るのかわからない…。


 いえ、実はわかるんです。
 これは、ゲームのモチベーションの、もっとも基本的なエッセンスなんです。


 それはいったいどういうこと?

 モチベーションの基本的なエッセンスとは…?


 はい。説明します。


 ゲームとはもともと「試合」から生まれています。
 そう、勝負です。


 勝負とはなにか? というと、
どちらが優れていて、どちらが劣っているのか? を、試しに
合わせて(戦わせて)みて、決するものですね。

(ちょっと端的な言い方ですが)


 つまり勝負には、体力とか、知力とか、強さとか、運のよさとか、
コレクションの量とか、そういった「スキル(能力)を比べる」という
意味合いがあります。



 そして、人はその優劣という「意味」に非常に強い関心を持つのです。
 これはおそらく生物の本能に根ざすものです。



 だから、ゲームの中の虚構の敵を倒すとか、軍団と戦うとか、
そういう一見意味のない目的であっても、それが誰か「人」が操っている
となると、俄然モチベーションは上がってくるのです。



 対人格闘ゲーム、P2P対戦のネットゲーム、MMORPGの
PK(プレイヤーキラー)を思い出してください。

 「くっそーーー!!」と思ったことが何度もありませんでしたか?


 「大人のDSトレーニング」では、脳年齢という点数によって、
現実世界での自分の脳のスキルがわかるわけですから、それは
ほかの人との比較対象になります。



 このソフトの話題は、必ず「何点だった?」という話になりますよね?



 また、ひとりで点数を計る場合も、実年齢と脳年齢の差は
脳力のアップという実益のある「自分との勝負」になりますから、
これもまた熱くなってしまうのです。


 私はもともと、トランプ等、対人が主だったゲームが、
コンピュータを使うことでひとり遊びになってから、必ずまた
対人ゲームに戻っていくと思っていました。


 なぜなら、人にとって、人とゲームをするのがやはり一番
面白いからです。



 人と勝負し、勝利するのを目的としたゲームが、最も熱くなる!



 今のところ、対人で遊べるネットゲームはけっこうな時間を
要するものが多いですが、これがニッチな時間にスポッと遊べる
ゲームになっていけば、大きな潮流になるのではないかと思っています。


(続く)

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ゲームのしくみ ラインナップ
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■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ
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 現役のゲーム開発会社やゲーム専門学校にも買って頂いております!

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1T-RAM さん

私は普段、ゲームプログラミングをする人間ではなく、ビジネスアプリ作成を
生業としている者です。

ですが、本レポートはゲームプログラミングだけに応用が利く物ではなく、
プログラミング一般に応用の利く物でした。

特に”コーディング中のまずい”などや、関数構成の考え方などは全ての
Cプログラミングにおいて通常は常識とされるべきものと思います。

本レポートは、特に必然的に優秀な人材がやる事になるゲームプログラミングの
世界よりも、誰でも出来る(やらされる)ビジネスアプリ作成の世界に
関わる人間こそ読むべき物ではないかと思いました。


dogfood さん

宮本茂論拝見しました。
ゲームプランナーとして5年働いてきた中で、
感じてはいたものの言葉にできていなかったものが
沢山つまっていた感じがします。
これからもがんばってください!


たっちゃん さん

凄く参考になりました!!
読みながら企画書を作っています。
企画書や仕様書を書く前に必ず読んでから書くようにし、
書き終えたらチェックしながらまた読みたいと思います。


雛己 さん

ゲーム企画書の書き方―基礎編―を読ませていただきました!
自分は中途でゲーム企画業に入ろうとしてる新参者なのですが、
中途の応募に企画書が必要で悩んでた所だったので
とても参考になりました。

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 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。


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●ゲームデザイナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論

●プランナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−

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・Gamedesign tips48
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 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。

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■セコンド・メソッド

●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」
「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」
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●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」
「レベルデザインがゲームを制する!」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/conflict.html

●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」
「ゲームを盛り上げるための流れ」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/countdown.html


■エモーショナル・ゲームデザイン

●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「Don't think feel」
「考えるな、感じるんだ!」
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●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」
「プレイヤーになってほしい状態」
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■プランニング

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「採用したい企画書」
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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

http://www.n2gdl.net/magazine/index.html
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■編集後記
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 最近、昔のゲームのリプレイ動画を見て、「なつかしーっ!」と
感涙にむせいでいます(笑)。


 リブルラブルに、R−TYPEに、イメージファイト、
忍者くん阿修羅の章など、昔のアーケードゲームを今見ると、
あのころの「ハマっていた」気持ちを思い出して興奮しますね。

 ゲームにどう興奮していたのか? それを思い出しました。


 ということで、また次回!


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