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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第109回「世界を作ること(2)」 2006/05/30(tue)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 どうもです。ゲームのしくみの新田です。
 すみません、最近発行が遅れがちですね(笑)。


 というのも、結婚式が控えていたからなのです。

 その結婚式が、今週の日曜に無事終わりました!(^^)


 いや〜結婚式って緊張しますね〜。新郎が喋ることになって
たので、特にその時間が緊張しました。
 あまり大勢の前で喋ったことがなかったので。


 こういうのもゆくゆくは慣れてゆかないとですね。
 もう場数ですね。


 お祝いの言葉をくれたみなさん! 本当に、ありがとうございます!

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■世界を作ること(2)
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 「世界観」と「ゲームシステム」、この2つには、相互関係があります。
 互いに影響しあって、ゲームの面白さの相乗効果が生まれます。


 ゲームにおける世界観とは、間違いを恐れずに言えば「箱庭」です。
 「興味深い出来事が起こるよう仕掛けられた閉じた世界」です。


 世界観は「物語」と同時に語られることが多いですが、それは映画や
小説のような単方向のメディアが、「誰か」の経験を綴る手段として物語を
使ってきたからです。


 しかしゲームという双方向のメディアが生まれたことで、「あなた」の経験を
作る手段として、世界観は機能するようになります。



 「誰か」の経験ではなく、「あなた」の経験を作るための「世界観」。



 これがゲーム開発における世界観作りの大きな観点の違いだと、私は
思います。



「プレイヤーは、どういう観点から世界を見れば、大きく感情を
動かされるのか!?」



 ゲームのプレイと、映画の鑑賞では、「主体」が違います。
 ゲームの場合は、プレイヤーそのものが、「主体」なのです。


 ゲーム上で「経験」をするのはプレイヤーそのものですから、
その刺激は、客観的なものよりも大きくなります。


 F1レースを見て興奮するよりも、F1マシンに実際乗って
レースをするほうが、その緊張感、臨場感、回転する思考は何倍も
大きい。



 ここには比べくもない、感情の高まりがあります!



 ゲームは、その「実際感覚」を伝えることのできるメディアです。
 その感覚を作り出すために、世界観とゲームシステムが機能するわけ
ですね。


 では、「世界観」と「ゲームシステム」はどう相互作用するのでしょうか?


 どのようにすれば、「世界観」と「ゲームシステム」は相乗効果を
発揮することができるのか?


●どこに集中点を定めるか

 それに答える前に、ひとつ、考えてみてください。



 ゲームが提供する「経験」とは一体なにか?



 これは、私が提唱する「エモーショナル・ゲームデザイン」の
根底にある命題です。

 あ、哲学的に捉えないで下さいね。



 単に、「どんな経験を提供しようか?」と、考えてください。



 …もうこう書くと答えを言ってしまったようなものですね(笑)。


 人は感情を動かされるものに興味を持つ。

 人は感情を動かされたとき、物事の認識を大きく変える。

 人は感情で行動し、理性でその行動を納得する。

 人は感情をぶつけられると、感情を返したくなる。


 ゲームは人の感情を動かすことで、その存在意義が生まれます。
 ゲームだけでなく、エンタテインメント全般がそうですね。


 だからゲームが提供する「経験」は、


「感情を動かされる経験」


であるほうがよい。

 そして、動かされる感情が大きければ大きいほど良い。


 人生観を変えるくらいに人の感情を動かすことができれば、
それはほんとうにすごいゲームです。



 感情を動かす!



 その方法論は「セコンド・メソッド」に任せるとして、
では「世界観」と「ゲームシステム」が相乗効果を発揮するには?


 それは、プレイヤーに与えたい「ある感情」のために、
「世界観」と「ゲームシステム」が「協力関係」になる必要が
あります。


 それはいったいどういうことか?


 それは次回で説明しますね。

(続く)

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1T-RAM さん

私は普段、ゲームプログラミングをする人間ではなく、ビジネスアプリ作成を
生業としている者です。

ですが、本レポートはゲームプログラミングだけに応用が利く物ではなく、
プログラミング一般に応用の利く物でした。

特に”コーディング中のまずい”などや、関数構成の考え方などは全ての
Cプログラミングにおいて通常は常識とされるべきものと思います。

本レポートは、特に必然的に優秀な人材がやる事になるゲームプログラミングの
世界よりも、誰でも出来る(やらされる)ビジネスアプリ作成の世界に
関わる人間こそ読むべき物ではないかと思いました。


dogfood さん

宮本茂論拝見しました。
ゲームプランナーとして5年働いてきた中で、
感じてはいたものの言葉にできていなかったものが
沢山つまっていた感じがします。
これからもがんばってください!


たっちゃん さん

凄く参考になりました!!
読みながら企画書を作っています。
企画書や仕様書を書く前に必ず読んでから書くようにし、
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・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

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■編集後記
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 思うのですが、世の中には「自動的なこと」というのが
いろいろあります。


 それを捉え、ゲームの中で利用することが、面白いゲームをデザインする
ために必要なのではないか? と思います。


 では自動的なこととは、例えばどんなことがあるか?


 待たされるとイライラする。

 褒められると喜ぶ。


 つまり、



 ○○されると○○になる。



 この○○の中に入る言葉、いろいろありますね。

 これが「自動的なこと」です。

 これを整理分類して、ゲームデザインの肉付けに使えると
面白いですね。


 ということで、また次回!


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