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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第123回「GAME 2.0(5)」 2006/09/28(thu)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 どうもです。ゲームのしくみの新田です。

 先日めでたく会社が設立しました!


 会社名は「N2インタラクティヴジャパン株式会社」です。


 ゲームのみならず、インラクティヴに進化するソフトウェアを開発

していきます。今記事で扱っているGAME2.0系のソフトウェアを中心に

やっていきたいと思っています。

 どうぞ今後とも宜しくお願いしますm(__)m。


 話は変わりますが、あなたは目標を達成するための計画を立てていますか?


 普通の人は、土日になにやろうかな〜と考えて、その2日でできる範囲の

計画を立てることが多いと思います。


 しかしそれでは、成そうとすることが小さくなってしまう。


 2日ではなく、1年で計画を立ててみてください。

 一月のすべての土日を合わせるとおよそ8日あります。

 1年で96日になります。

 祭日やお盆や正月を考慮に入れれば、およそ114日ほど、

休みがあるわけです。


 では114日あったら、あなたはなにを作ることができるでしょうか?

 けっこう、いろんなものができそうですよね?

 ゲームだったら1つ作れそうですよね?


 そうです。
 長いスパンで計画を立てましょう!

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■GAME 2.0(5)
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●プレイヤーの「データ」を持つ会社が覇者になる

 GAME2.0は、コミュニケーションを土台にしたゲームが中心になります。

 そこで重要になってくるのは、プレイヤーが作り出した「データ」です。


 そのデータとはどういうデータなのか? というと、

例えばリプレイデータです。


 現在、ネット上でリプレイデータを流通させているネットゲームは、

私が知るところではブリザード社の「スタークラフト」しかありません。


 「スタークラフト」は韓国でスタープレイヤーに2000万円の賞金が

与えられるほど流行った時代があり、そのプレイの様子はプレイヤーなら

誰もが見たいと思うものでした。

 その欲求を叶えたのが、リプレイデータだったわけです。


 海外にはスタークラフトのリプレイデータサイトがあって、自由に登録、

ダウンロードできます。

 で、このサイトはかなりのアクセスを集めているんですね。

 アクセスが集まるということは、そこにビジネスチャンスがあるという

ことです。

 そのビジネスチャンスで得た資金を使い、さらにサービスを増強していく。

 こういう流れに乗れば、ビジネス的に成功する道が開かれたと思って

いいでしょう。


●「データ」の種類

 現在、ゲームでプレイヤーの「データ」を使って活況なコミュニティを

形成している場所は少ないですが、WEB2.0的なサービスを見れば、今後、

GAME2.0的世界でも、その可能性が伺えると思います。


 では、WEB2.0的サービスを見て、GAME2.0のヒントを考えましょう。

・Flickr
http://www.flickr.com/

 写真ポータルサイトのflickr(フリッカー)です。

 ゲームプレイヤーのブログで、ゲームの道中記を公開し、それに

スナップショットを加えている人は多くいますが、そこからわかるように、

ゲームプレイとは現実と地続きの「体験」なのです。


 ゲームで得た体験も、現実の出来事と同じように写真に収め、

思い出や記憶に留めていく行動が当たり前のように行なわれています。


 ここから写真というものの「意味」を拡張すれば、ゲーム中で

もっと面白い写真の使い方が出来そうですね。


・YouTube
http://www.youtube.com/

 いわずと知れた動画ポータルサイトです。

 このサイトでの「データ」はずばり「動画」。


 ゲームに類推して考えるなら、やはりリプレイデータになりますね。

 人のスーパープレイを見るのは楽しいですし、自分のプレイの記録は、

あとから見て懐かしく思うものです。


・はてなダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/

・mixi
http://www.mixi.jp/


 日記はテキストデータとしてウェブ上にほぼ永遠に残りますが、

ゲーム中のテキストデータはどうでしょうか?

 チャットの記録が残る機能はよく見かけますね。また、

みんなが書き込める掲示板がゲーム中にあるものもあります。

 こうしたデータをもっと活かすことはできないか?

と、私は考えます。


 例えば、プレイヤーがゲームの記録を文字として残しやすい環境を

提供することで、そのゲームの魅力や面白さを、他のプレイヤーや、

まだプレイしていない人たちに伝えることができるようになります。


 こうすることで、プレイヤー同士がゲーム体験を共有したり、

新しいプレイヤーを開拓するということができたりします。


 テキストデータはネット上において非常に重要なデータです。

 特にそれが「物語」の形を成していれば、人から人へ伝播していく

特性を持っています。


 プレイヤーが生み出すテキストデータ、これを活用することに着目すれば、

新しいゲーム文化が生まれるかもしれません。



 さてWEB2.0的サービスからGAME2.0を考えてみましたが、どうでしたか?

 なにか新しいゲームのヒントは得られましたでしょうか?


 私はWEB2.0的サービスからは類推できないタイプの「データ」が、

ゲームにはあると思っています。


 それはゲーム内で流通する貨幣、アイテムなどの、ゲームが

「生活圏たるゆえんになる」データです。

 こうしたデータは、ゲーム内だけでなく、ゲーム外のリアルな

生活にも影響を及ぼします。なぜなら、それらはプレイヤーの所有する

財産として、認知されるからです。


 ゲーム内での詐欺や強盗が問題になるのは、プレイヤーがそのデータを

財産だと感じているからなんですね。

 生活上の財産として価値があると認めるがゆえに、ゲーム内のデータの

所有権に執着を持つわけです。


 これはなにもネットRPGだけのことを言っているのではなく、

短時間で終わるゲームでも、あるデータが蓄積されたデータとして

残るのであれば、それはプレイヤーの生活の一部として組み込まれていく、

と考えます。


 裁判まで起こされるゲーム内の「データ」、これを制している

ゲーム企業は、ゲーム業界で非常に大きな影響力を持っていくでしょう。


 ↓感想はここからどうぞ↓
 http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html

(続く)

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ゲームのしくみ ラインナップ
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 あなたも創作活動で食べていく道を考えてみませんか?

■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ
http://www.n2gdl.net/bookshop/indy/index.html

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■セットパッケージ

 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。

 「高密度の気づきがある!」と好評です。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist

●ゲームデザイナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論

●プランナーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−

●デベロッパーズセット
・Gamedesign tips48
・宮本茂論
・ゲーム仕様書の書き方−基礎編−
・ゲーム企画書の書き方−基礎編−
・プログラムの達人1〜3セット

 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。

http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist


それぞれ単品でも購入できます。
詳しくはサイトにて。

http://www.n2gdl.net/


■濃密TIPSレポート

■セコンド・メソッド

●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」
「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/chain.html

●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」
「レベルデザインがゲームを制する!」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/conflict.html

●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」
「ゲームを盛り上げるための流れ」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/countdown.html


■エモーショナル・ゲームデザイン

●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「Don't think feel」
「考えるな、感じるんだ!」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/dontfeel.html

●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」
「プレイヤーになってほしい状態」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/situation.html

■プランニング

●企画書の書き方「ゲームの面白さを確実に伝える方法」
「採用したい企画書」
http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/plan_kakujitsu.html


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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

http://www.n2gdl.net/magazine/index.html
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■編集後記
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 はいっ、今回の編集後記は読者のコーナーになりました!

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natumiru さん

こんにちは、メールマガジンを読ませていただきました。

GAME2.0というのは面白い考え方ですね。

ユーザーがアイテムを作ったりすると言うのはなんとなくTRPGを

思わせます。

そういえば、「無限のファンタジア」というTRPGはユーザーの投稿に

よって世界を広げていくというのをやっているのでGAME2.0に似たところが

ある考え方のものなのかもしれません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ゲーム内世界で流通するものをプレイヤー自身が作り出す。

 システム的にまだ私は煮詰めて考えていませんが、実現したら

面白いことになると思っています。


 ユーザーの投稿によって世界が広がるというのは面白いですね!

 GAME2.0的です。



コミネト さん

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集合知という言葉は始めて知りましたが、すごく可能性を感じます。

物を調べているときにもっとも効率的な検索方法はなんだろうと考えていたとき、

結局知っている人に聞くのがいいとの結論になりました。(当たり前ですが)

そういうのをネット上でリアルタイムに手軽に行えればいろいろストレスが

減る気がします。

知識を持っている人には何かリターンがえられるような

(あるいは感情が動く感動がある)、

仕組みが作れれば面白いと思います。


新しいゲームシステムについて考えてみました。

RPGゲーム内でシュミレーションゲームの状況がリアルタイムに反映される。

一つのゲームをRPGとして楽しんでいる人とシュミレーションとして

楽しんでいる人がいて、シュミレーションゲームをしている人がある場所を

攻める際に、兵士を募集すると、RPG内でその告知が出て、

参加したい人は報酬と引き換えにシュミレーションゲームのNPCに

混じって戦いに参加する。

そしてその結果がシュミレーションゲームに反映される

というのはどうでしょう。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 実はネットで調べるよりも、その道のプロに聞くほうが早いんですよね。

 的確な解答が得られますし。

 だから人力検索はてなは成功したんでしょうね。

 ゲーム内にもそういった相互援助的なシステムができると面白いと思います。


 コミネトさんの新しいゲームシステムは、非常に規模が大きいですね!

 でも面白い発想だと思いました。


 ということで、また次回!

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