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 ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究!
 第124回「GAME 2.0(6)」 2006/10/05(thu)
△▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△

 どうもです。ゲームのしくみの新田です。


 先日バックナンバーをアップしたんですが、またしても号数が

間違っていたのに気づきました…。

 みなさん気づいたら教えてくださいね(笑)。宜しくお願いします。


 話は変わりますが、あなたはゲームを作りたいと思っていますか?

 思っているのなら、どこで詰まっているのでしょうか?


 私にその質問をぶつけてください。解決先をここで示します!

 どしどし送ってください! 躊躇はいりません。


 ↓ここからどうぞ↓
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■GAME 2.0(6)
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●ソフトウェアは常にベータ版であり、日々アップデートされる

 このゲームは市場に受け入れられるのか?


 そういう不安を抱きながらゲームを作っている会社、個人は多いでしょう。

 ゲームが売れなくてもいいや、と思いながら作っている人はまずいません。



 ゲームが売れて、市場に認められ、ゲームを作った意義・意味があった!

と思えること。そういう高みをみな目指しているはずですし、そう思わなければ

ゲームを良くしていこうとは思わないはず。



 GAME2.0では、この「ゲームが受け入れられるだろうか?」という不安を、

「永遠のベータ版」という概念により、テストします。


 現在、多くのゲーム製作会社はバクチをしています。

 ギャンブルをしているのです。



 ええ? なぜそんなことが言えるんだ? というと、もうお分かりだと

思いますが、「ゲームを市場でテストしていない」からなんです。



 企画書の段階で、ゲームが売れるか売れないかを上層部の人が判断

しているのが現状だと思いますし、資本を持ったゲーム会社は

「企画コンペ」などを開催して、審査したりしています。



 コンペとは競争の意味で、複数のデベロッパー(開発会社)が企画を出し、

そのどれが優れているかをコンペを企画した会社が審査をするのです。



 しかし今思うに、それはほとんど意味がありません。

 そういう企画コンペから、優れたゲームが出たか? というと、まず

なかったからです。



 結局のところ、これを入れれば売れるだろう、という「お約束」を

盛り込んでいるか、とか、このボリュームがあればユーザーは満足する

だろうとかの、満足の最小公倍数を盛り込んだゲームが採用されて

いました。ぶっちゃけていうと、「無難」で「カタい」、「鉄板」な

企画が採用されていました。



 それはマーケティング的にはいいのですが、業界に新しいスタンダードを

築けるのか? 新しいジャンルのシーズになりえるのか? というと、

審査員にそういう基準がもともとないですから、キラータイトルには

ならなかったわけです。



これではコンペの意味などありません。いや、もともとコンペに意味は

なかったのです。



 そこで、GAME2.0の「永遠のベータ版」の概念です。


●永遠のベータ版

 ゲームには、その完成度によって、「アルファ版」「ベータ版」などの

バージョンがあります。



 会社によって違うこともありますが、「アルファ版」は

ゲームの構成要素要素がほぼ入ったバージョン、「ベータ版」は

ゲームの要素がすべて入り、あとは最終デバグ、最終調整が残された

バージョンを指します。



 GAME2.0では、ゲームは常にベータ版であり、完成することはありません(!)。

 ゲームはアルファ版、ベータ版のいずれかの状態でウェブに公開されます。

 そして、モニタープレイヤーにテストしてもらいます。

 モニタープレイヤーが、プレイヤー全体であってもOKです。



 テストによって、デバグはもちろん、バランス調整、新しい機能の

追加案、新しいアイデアの発案などが、プレイヤーと開発側とで活発に意見交換

されます。



 そのようにして、ゲームは常にアップデートされ、変化していくのです。

 もちろん主導は開発側にあり、ゲームの統合的なバランスを保つために

ゲームバランスを日々調整していきながら、ゲームデザインの方向性に

合致する新しいアイデアを採用していくことになります。


●ゲーム実現までの負荷・事業化のメド


 通常のゲーム開発では、ゲームがマスターバージョン(発売できるバージョン)

に達するまで、非常に大きな負荷が伴います。



 それは「絶対にバグがあってはならない」という負荷であり、資金的に

「これ以上の開発期間をかけてはならない」という負荷でもあります。



 みなさんお分かりかと思いますが、この2つの負荷が、ゲームの内容を

著しく変えてしまいます。しかし「永遠のベータ版」では、常にアップデート

するという観点から、バグが発見されれば次の日にはデバグされ、

開発期間の存在によるバランスの甘さやゲーム内容の緊縮状態はほぼ

なくなります。



 「永遠のベータ版」の概念により開発されるゲームは、「よくなる」という

選択肢しか持ち合わせていないわけですね。


●テスト! テスト! テスト!

 「永遠のベータ版」の概念は、もともとは小規模なテストをして、

その事業(ゲーム)が果たして市場に受け入れられるのかを検証する、

という考えから来ています。


 ですから、実は「永遠のベータ版」の前に、「永遠のアルファ版」という

状態があります。



 まず、小さなアイデアで小規模のゲームを作ります。そして、バグが

あってもいいので、それを一般に公開してしまいます。



 そして意見を募りながら、プレイヤーの反応を見ていきます。

 どうも面白くなりそうもないのなら、そのアイデアはアルファ版まで。

 ゲームは破棄してしまいます。



 それを繰り返して、面白くなりそうだったら、規模を大きくして、

「永遠のベータ版」に持ち込むのです。



 小さな失敗を繰り返して、結局はその小さな失敗の損失をすべて

ひっくり返すほどの大きな成功をつかむ。


 以前のメルマガでもありましたが、「テスト・マーケティング」の

概念ですね。これをゲームの世界に持ち込むわけです。



 この「テスト・マーケティング」「永遠のアルファ版」の概念は、

もちろん、小規模なゲームを作っている個人ゲーム開発者でも適用できます。



 あなたのゲームをぜひ「アルファ版」で一般公開して、

「テスト・マーケティング」してみてください!


 最後に、WEB2.0で行なわれている「永遠のアルファ版」をご紹介しますね。

 有名な「はてな」のページです。


・はてラボ
http://hatelabo.jp/


 「はてラボ」では、小さなアイデアをみんなでテストしていますね。

 なんとなくテストの感じがつかめていただけたでしょうか?


 ↓今回の感想はここからどうぞ↓
 http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html

(続く)

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ゲームのしくみ ラインナップ
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■バックナンバー
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 バックナンバーはこちらで見ることができます。

http://www.n2gdl.net/magazine/index.html
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■編集後記
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 引き続き、読者のコーナーです!

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
コミネト さん

ゲームのプレーデータが価値を持つというのは面白いですね。
イチローや中田英寿のようなスーパープレーヤーをゲーマーから
生み出すようなことがおこるのでしょうか。

野球やサッカーのファン心理と言うのは純粋にプレーを楽しむいうより、
その雰囲気や歓声や熱狂、それらの一体感やを楽しんでいると思います。

ファンは選手に自分を投影したり、自分の応援が選手に力を与えている
考えていて、それがファンであり続けるモチベーションになっていると
思うのですが、ゲームにおいては、仕組みしだいで誰でもフィールド
プレーヤーになれるかも知れません。

となると、ただ誰かに自分を投影しているのではなく自分がそのチームに
実際に、力を与えていると実感できればより熱狂するでしょう。
そのようなファンを巻き込んだゲームのリーグ戦などを行ったら
面白そうだな〜と思いました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ゲーマーがその技量で食べていく! それはあってもいいですよね。

 競技としてのゲームがあるなら、それで食べる選手があってもいい。

 課題はその競技をするに値するゲームの存在ですね。


 ファンが雰囲気や歓声、熱狂を楽しんでいる! まさしくそうだと

思います! 私もドラクエ3の発売日は、その熱狂に飲み込まれて

いました(笑)。


 ゲームは媒体であり、本当の歓喜はゲームの外にあると思っています。

 それを実現するゲームデザインとは? それが課題ですね。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
natumiru さん

物語とテキストデータというのから考えると、物語の連結もあり得るかも
しれません。
GAME2.0の考え方でもRPGと物語は密接に関係するはずです。

むしろユーザーが物語の作り手になるかもしれません。
そうなると、あるユーザーが作った物語を見た別のユーザーがそれに
つながる形の物語を作る・・・というのもあるかもしれません。

でも、これを手軽に行えるにはどのような環境を準備すればいいのかは
ちょっと思いつきません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 物語は、人々を熱狂させ、陶酔させる重要な要素ですね。

 プレイヤーが他のプレイヤーに与える物語を簡単に作れるように

なれば、それは膨大な物語量となってウェブ上に流通し、その中から

優れた物語が輩出されるかもしれません。


 大勢でひとつの物語を作る、ウィキペディア的な方法論も面白い

かもしれませんね。


 ということで、また次回!

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