▽▼───────────────────────────────▽▼ ハマるしかけを作る! 10年目ゲームクリエイター・ムーブメント研究! 第133回「ゲーム業界(5)」 2006/12/09(sun) △▲──────────────────── http://www.n2gdl.net/▲△ どうもです。ゲームのしくみの新田です。 年末のせいか、仕事が立て込んでいます^_^;。 メルマガを書く時間がなかなか取りずらいですが、 なんとか取って書かないと! ということで今週はだいぶ遅くなりました。 楽しみにしていた方、どうもすみませんm(__)m。 ─────────────────────────────────── ■ゲーム業界の実態 ─────────────────────────────────── 今回は、ゲーム業界の実態について書こうと思います。 実際に世間で言われているゲーム業界と、実際のゲーム業界。 その違いについて書きたいと思います。 ●徹夜・残業はどうなのか? 徹夜、サービス残業の話は内外からよく聞きますね。 私がゲーム会社に在籍していた実体験としては、提出の期限がくれば、 徹夜は当然のごとく多くなっていました。 なので、クリスマスは男同士で過ごし、正月はカップラーメンのソバで 年越し(笑)、イヤでしたけど、そんなのは当たり前でした。 寝袋を買い、机の下に上着で遮光カーテンを作り、その中で仮眠を したりしました。 また、会議室に入って会議を始めたら、徹夜の人が机の下や イスの下から何人も出てきた…なんてこともありました。 私の経験で一番厳しいな〜、と痛感したのが、ゲームが完成しなくて、 「半年間一切休みなし」の状態のときでした。 考えてみてください。一年の半分、休みなしです。 「このまま、一生この状態が続くのだろうか?」 という、諦めにも似た妄想をしたりしましたね。 サービス残業は、毎日1〜2時間は、当然のごとくしていました。 社風というか、業界の空気というか、それをしようよ、という感じが 漂っています。 みんながみんなそれを普通にしていたかというとそうではなく、 サービス残業しろというの暗黙の空気を嫌っている人は当然いますし、 逆に好きで会社に泊まっている人もいました。 結局のところ、こうした仕事に対する姿勢は、日本人の責任感に対する 「気質」が大きく関係しているように思います。 仕事に責任(Response + Ability:返答する能力)感があるからこそ、 徹夜もするしサービス残業もします。 またゲーム業界の場合は、好きだからこそできる、という面もあります。 ただし、それはアルファやベータ、マスターなどの期限の前に顕著に なる状況です。 ゲーム業界であっても、どういうふうに普段の生活を送りたいか、 ということについては多様なので、会社にいて仕事に集中したいという人も いれば、仕事が終わってからの時間も大事にしたい、という人もいます。 そこはそれぞれの考え方であり、ちゃんと主張をすれば、人に迷惑を かけない限り、だいたいは受け入れられます。 仕事の都合と、プライベートの都合の調整は、その人の バランス感覚次第です。 ●給料はどうなのか? 会社にもよりますが、ゲーム業界はほかの業界と比べると少ないと 思います。 まともに貯金できないレベル、と言ってもいいでしょう。 年収は、200〜400万の範囲内だと思います。 最近は改善されていると思いますが、私のときは、新卒で家から 通っている人は月収16万はザラでした。 月収16万でボーナスなしとすると、年収224万ですね。 ただし、スタークリエイターレベルになると、全然違います。 ある程度の中堅から、大規模な会社は、役員クラスなら、 月収80〜100万、ディレクタークラスで月収50万ほどでしょう。 スクウェア・エニックスや、任天堂のスタークリエイターはもっと 多いでしょうし、大手の超大作のマスターアップ時には、 マスターアップボーナスとして、400万のボーナスがついた、 という話も聞きます。 (今は2004年と比べて産業規模が2/3になったので、 減っているはずです) ゲーム業界は、正直言って仕事は楽しいことが多いです。 やはりクリエイティヴな仕事だけあって、ゲームが出来てくると 「おおっ!! できてきた!!」と、ワクワクします。 だからこそ、その分安くても働く人が大勢いるので、 給料は少なめになっているのでしょう。 ゲーム業界に入る人は、終業後の時間ではなく、仕事の時間を 楽しめる人のほうが合っています。 なにせ、1日の時間を仕事の時間が圧倒的に占めますから。 ●離職率はどうなのか? 離職率はそんなに高くはありません。 やはり仕事が楽しい、という影響が強いのでしょう。 離職の原因はやはり人間関係が多く、その次に給料、 職場環境がくるのではないでしょうか。 やめていく人には、同じ環境で仕事をするよりは、別の職場に 言って違うスキルを身につけたい、という人もいますし、 給料に満足できないから、会社を移って給料を上げたい、という 人もいます。 給料に関しては上司や社長に直談判してあげてもらう人も 多いです。今の時代、基本給アップは基本的に望めません。 それに諦めている人は、会社を移って給料大幅アップを 狙う人もいます。 実際私は会社を移ったことで、8万円ほど上がったときも あります。 だからといって会社を移れば給料が上がるのか! という風に 思ってはだめですよ(笑)。 もちろん能力や、そのときに欲しい人材か、などの複合的な 理由で、給料は決まります。 ●年齢についてはどうなのか? ゲーム業界は若い人たちの多い業界です。 20代前半、後半の人たちで占められています。 古い会社には30代、40代の人ももちろんいます。 その人たちは経験を買われているわけですが、新しい技術に 関してはやはり若い人たちのほうが吸収力があるので、 中年層の人たちは総合力、人間力、管理能力を主に発揮する ポジションについていることが多いです。 プログラマは「30歳限界説」などとよく聞きますが、 そんなことはないです。何歳でもできますし、実際30代後半、 40歳の人がメインで仕事をしているところが大半なのでは ないでしょうか。 ただ、体力的な衰えはありますので、あまり徹夜を連続で、 というのには向きませんね。 なので、全体の高度なシステム技術は手練のメイン、 枝葉の量をこなす作業は若手、という役割分担になっている ところが多いと思います。 次回はゲーム業界の仕事について書きます。 感想はこちらへどうぞ。 http://www.n2gdl.net/reviewform/reviewform.html (続く) ─────────────────────────────────── ■「その質問に答えるぜ! ぶったぎりQ&A!」 http://www.n2gdl.net/topics/topic006/ ─────────────────────────────────── ゲームのしくみ ラインナップ ─────────────────────────────────── あなたも創作活動で食べていく道を考えてみませんか? ■個人ゲーム開発で暮らすための5ステップ http://www.n2gdl.net/bookshop/indy/index.html ─────────────────────────────────── ■セットパッケージ 本屋には置いていない、サイトでだけ売っている情報です。 「高密度の気づきがある!」と好評です。 http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist ●ゲームデザイナーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ●プランナーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ・ゲーム仕様書の書き方−基礎編− ・ゲーム企画書の書き方−基礎編− ●デベロッパーズセット ・Gamedesign tips48 ・宮本茂論 ・ゲーム仕様書の書き方−基礎編− ・ゲーム企画書の書き方−基礎編− ・プログラムの達人1〜3セット 興味のある方は、以下のURLよりどうぞ。 http://www.n2gdl.net/bookshop/gametips48/gametips48_2.htm#setlist それぞれ単品でも購入できます。 詳しくはサイトにて。 http://www.n2gdl.net/ ■濃密TIPSレポート ■セコンド・メソッド ●SECOND METHOD:「チェイン・リアクション・フロー」 「ハマるゲームデザイン、基本中の基本」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/chain.html ●SECOND METHOD:「レベル・コンフリクト・フロー」 「レベルデザインがゲームを制する!」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/conflict.html ●SECOND METHOD:「カウントダウン・フロー」 「ゲームを盛り上げるための流れ」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/countdown.html ■エモーショナル・ゲームデザイン ●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「Don't think feel」 「考えるな、感じるんだ!」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/dontfeel.html ●エモーショナル・ゲームデザイン:発想法「状況逆算発想法」 「プレイヤーになってほしい状態」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/situation.html ■プランニング ●企画書の書き方「ゲームの面白さを確実に伝える方法」 「採用したい企画書」 http://www.n2gdl.net/bookshop/tips/plan_kakujitsu.html ─────────────────────────────────── ■バックナンバー ─────────────────────────────────── バックナンバーはこちらで見ることができます。 http://www.n2gdl.net/magazine/index.html ─────────────────────────────────── ■編集後記 ─────────────────────────────────── ゲームと関係ないのですが、アルバイトしてくれる人を 募集しています。 どういう仕事かというと、「面白い動画を集めて、コメントを書く」 という仕事です。 え? そんな仕事があるのかって? それがあるんです。 報酬は、応相談。 作業時間は柔軟性あり。 応募はこちらから件名「面白い仕事」として、 氏名: 年齢: 現在のお仕事: を書いて送ってください。 info@n2gdl.net まで、どうぞ。 毎日、ネタサイトをチェックしている人なんかは、楽かもです。 ということで、また次回! YES! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●お問い合わせ・感想はinfo@n2gdl.netまで ■発行・編集:ゲームのしくみ研究委員会 ■COPYRIGHT (C) 2006 N2INTERACTIVE JAPAN co.,ltd. ■URL:http://www.n2gdl.net このメールマガジンは『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。配信中止はこちら http://www.n2gdl.net/ (今まで読んでくださってありがとうございました!) ■無断転載は禁止いたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |
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